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ファッション

2024/04/20

春・初夏らしい清潔感を、婚活男性が見落とす「意外な視点」

男性が見落としがちな「下半身のだらしなさ」

 

春から初夏にかけた気温上昇は、人の気持ちを緩ませてくれるもの。新たな人間関係を築きやすい季節だからこそ、デートやイベント用の「よそ行き」を新調するタイミングとして相応しいのではないでしょうか。

 

ところが男性は、全身よりも、アイテム単体に目がいきがち。顔まわりに近い上着にこだわりをお持ちの方は多いですが、顔から遠くに位置するパンツ・靴など下半身を「在り物でどうにかしよう」と考える方もいらっしゃいます。

 

これでは全身のバランスを崩しかねませんよね。そこで今回は、男性が見落としがちな春のよそ行きデート服について、『38歳からのビジネスコーデ図鑑(日本実業出版社)』の著者がお伝えします。

 

白スニーカーなのに、清潔感がない人の盲点

 

カジュアルからジャケットまで、どんな服にも合わせやすい白スニーカーは、春デートで活躍するアイテム。シューズに迷ったら、定番の一足として候補に挙がることは間違いありません。

 

そんな白スニーカーですが、合わせ方次第では、清潔感どころか違和感が残ってしまいます。そもそも「白」という色に目がいきがちですが、白スニーカーといっても、種類はさまざまです。

 

いちばんベーシックなものは、いわゆるテニスコートで履くコートスニーカーと呼ばれるもの。その背景からスポーティーを連想しがちですが、白スニーカーのなかではスタンダードな位置づけだからこそ、合わせられる服装の幅も広いのです。たとえばジャケット系の恰好で足元を崩しても良いですし、ゴールデンウィークに行楽地にいくようなパーカーみたいなリラクシーな恰好も合わせられるでしょう。

 

一方、最近増えているランニングシューズのようなメッシュ系の白スニーカーは、合わせられる服の幅が限られます。というのも機能を高めるための素材や特有のフォルムのものが多く、意外にもマッチするスタイルが絞られるのです。つまり、「白スニーカーなのに野暮ったい」という状況は、色合いのみでコーディネートしたときに起きています。

 

ではランニングシューズのようなメッシュ系の白スニーカーは、どんな格好に合うのでしょうか。同じくランニングを連想させる黒ジョガーパンツ。なかでも裾幅が狭いものがおすすめ。

 

一方、同じ黒パンツであったとしても、黒イージースラックスのようにゆったりした余裕があるものでは、メッシュ系の白スニーカーが途端に野暮ったく見えるのです。これでは清潔感どころではありません。

 

スニーカーと相性よいパンツの特徴

 

多くの男性が、色合わせについてはイメージしますが、フォルムの相性を見落としている方も多いようです。白スニーカーに限らず、デートなどでスニーカーを愛用する男性は増えていますが、パンツの幅によって、「丈感の最適解が変わる」ことを知らない方は多いようです。

 

パンツとスニーカーの種類が合っていたとしても、パンツの裾幅と丈感のバランス次第では、だらしなく見えてしまいます。たとえば裾幅が広めのパンツでは、弛んだ生地が中途半端にスニーカーを覆い隠してしまいます。この中途半端に隠れる状態は、スニーカーをだらしなく見せてしまうのです。

 

革靴とスニーカーの違いは、アッパーソールのパーツ量です。プレーンな革靴系ならば、パンツの裾が靴に覆いかぶさったとしても違和感ないのですが、ゴチャついたスニーカーはシンプルに見せない限り、印象がスッキリしません。これこそ色は合っているのに、なぜだか違和感が残る正体です。

 

裾幅が狭いパンツならば丈感は長くても問題ありませんが、ワイドなパンツはスニーカーが中途半端に隠れない丈感を意識してみてください。特にカジュアルに「きちんと感」が求められる40代以降は、パンツ丈がスニーカーにギリギリ触れる程度を心掛けましょう。

 

一方、裾幅16センチ程度のテーパードが利いた細身パンツは、裾口がキュッとすぼまり、弛んだシワもスニーカーの上部で留まるため、こなれて見えます。

 

大事なポイントは、スニーカーを合わせる場合、靴単体ではなくパンツの相性も考えることだったのです。

 

スニーカーに相性よい!令和のデートパンツ

 

30代以降の男性は、平成の名残りから、休日デートのパンツとして、ジーンズやチノパンを選びがちなのでは。ところが、これらの生地感は余計なシワ感が悪目立ちするため、スニーカー合わせのパンツとしては、時代感も相まっておすすめではありません。

 

そこでジャージー感覚で履けるイージースラックスをピックアップしました。大人カジュアルの定番パンツの素材に変化が見られます。ジーンズやチノパンといった綿素材に代わり、ウォッシャブルでシワに強い100%化学繊維素材が増えていました。

 

「イージースラックス」と呼ばれるこれらのパンツは、新時代の大人カジュアルに欠かせませんが、スラックスといえばビジネスの印象が強い方も多いのでは。そして何より、イージースラックスでは、ピタッとしたジーンズやチノパンとは履き方も変わります。

 

このポイントを知らずに履いたとき、ダボっとした余った生地にシワが寄ってだらしなく見えるもの。というのもイージースラックスは、吊るすように履くことで余計なシワを出さないパンツだからです。

 

おへそ位置から吊るすように履くことで、生地が薄いイージースラックスは、カーテンのようなきれいなドレープを生み出します。だからこそピタピタに着るのではなく、余裕あるワイドなものが流行っているのです。ウエストに紐が付いていますので、結んでズレ落ちないよう履きこなしてください。

 

靴から考えたコーディネート着こなし

 

上品見えするイージースラックスは、テーラードジャケットからシャツアウターまで幅広く合わせられますが、シャツインの着こなしは向いていません。

 

というのもウエストにゴムが付いているタイプも多く、ウエストが丸見えになることで生活感が生じてしまうから。またスラックスという性質上、シャツインがビジネスカジュアルを連想させてしまいますよね。

 

シャツを合わせる場合は、裾を出して着る分には、こなれて見えるでしょう。このとき襟がついたタイプよりバンドカラーシャツと呼ばれるビジネス使いしないものがよく合います。もしくは襟がないカットソーをインナーにしてみてください。

 

今回は白スニーカーを軸に、イージースラックスを合わせるという順番でデートファッションのコーディネートを考えてみました。その結果、シャツインはしない組み合わせという条件から、ご自身に合うスタイルを決めてみてください。

 

■著者プロフィール

森井良行(もりい・よしゆき)
ユニクロさえもカッコよく着こなす!がコンプセプトのファッションスタイリスト。
弊社代表の友人でもあり、30代40代のためのパーソナルスタイリスト「エレカジ」代表。
<エレカジ公式サイト>